柏を盛り上げることも自分の役割だと思った。(1) 三輪 理さん / Gleeful
- インタビュー・構成:池田慎太郎
- 2015年12月7日
- 読了時間: 7分

柏3丁目にお店を構える古着屋Gleeful。アメリカからの買い付けにこだわりを持っていて、商品は全て、オーナーである三輪さんが現地に行って仕入れている。アンティークも扱っており、それを内装に活かしたカフェも営業している。
現店舗に至るまでの2度の移転の経緯や、カフェをオープンすることになったきっかけ、そして起業されるまでの葛藤を、三輪さんにお伺いした。
古い時代の服は、ちゃんと作っているものが多い
--Gleefulは買い付けにこだわりがありますよね?
そうですね。アメリカで買ってきているっていうことが、僕らのやっていることなので。
日本って服を捨てると思うんですけど、アメリカって家具にしても服にしても、寄付をして誰か使ってもらうっていう文化があるんですよね。
一回死んだ服を、もう一回、呼び起こすというか、なんかそういう役割みたいなつもりでやっています。

--Gleefulで扱う古着の魅力って何ですか?
うちの扱っている物って、第二次世界大戦より前の物、1930年代の物から2000年代の物まで沢山あって、その時代に応じて流行があるんですけど。
60年代くらいまでだと、化学繊維がまだ無い時代なので、ポリエステルとかアクリルとかが混ざってない服で、量産体制じゃない時代だから、ちゃんと作っているのが多いんですよね。
だから、本当に良い服が多いっていうのが、古着の魅力というか良さだと思います。
--アメリカでの買い付け先は、どうやって見つけるんですか?
基本的に何個かやり方があって、寄付、ドネイション(donation)で回している非営利団体のスリフトストアというショップが何店舗かあって、そういうところを回れば、利益率は高いんですよね。ただ、そういうところで、良い商品は出ない。
あと、ぼろ屋、通称ぼろ屋っていうウエス屋(寄付などによって家庭から回収された古着を、古着として再利用、または加工して雑巾や反毛材にする工場)に、ヴィンテージを集めるディーラーっていう、それを商売にしている人たちが入っているんですよね。そのディーラーの人から買うような感じで。だから、まあ、そういう工場を回って、そこに入っている人たちから買ったりもするし。
他にはヴィンテージのショーがあったり、土日だけやっているフリーマーケットがあったり。それぐらいですかね。ある程度メインで回るのは。
--ショップや工場の場所は自分で調べるんですか?
そうですね。昔はイエローページ、こっちで言うタウンページがモーテルに泊まるとあるので、スリフト(thrift)のTから始まるところを見て、住所を地図でチェックして、回ってたんです。今はカーナビがあるし、グーグルマップがあるので、まあ、こっちでグーグルマップを使って検索して、回るところをバーッて出して、ナビで打って回るんで、だいぶ楽になりましたけど。
--アメリカでの人脈も年々拡がっていきますね。
みんな結構決まったところに行く人が多くて、ロスならロスだけとか。でも、結構、僕は転々とするほうで。
最初、ロスが多かったんですけど、最近はボストンやニューヨークのほうから入って、車で国境越えて、カナダまで入ったり。そっちの北東部らへんを、ここ2、3年回っていることが多いですね。
通っていると顔も知ってもらえるし、好みも知ってもらえるし、買うって知っているから取っといてもらえるし。そうですね、ただパッと行っても特に買えないんで、はい。基本的には、ある程度メインで同じところを回るようにしてます。
--ディーラーとは、どのようにしてコンタクトを取るんですか?
ディーラーを直接見つけるのは無理だと思うので、やり方は色々あると思うんですけど、知人から紹介してもらうとか、eBay(アメリカの企業が提供するインターネットオークションサービス)でヴィンテージを出している人とアポイントを取って会いに行くとかですかね。
--古着屋という同じ業態で、仕入れ先が重なってしまったりすることはありますか?
そうですね。まあ、ディーラーはある程度買ってくれる人とか、頻度とかで、量の多い人を優先に回してくれるので、そんなに気にはならない。
でも、デカいフリーマーケットとかは、うじゃうじゃバイヤーがいます。仲良くなることもあるし、基本的には牽制し合うことが多いんです。
--やっぱり、ライバル意識があるからですか?
日本人のバイヤーに見られた後には、見に行っても良い商品が何も無いっていう感覚があるんです。
スリフト回るにしても、ある程度、みんな考えて、そのローテーションというか、コースがあると思うんですよね。だから、ここで会っちゃったらヤバいな、全部回られちゃってるんじゃないかって考えて、出てルートを変えたりなんかそういうことをやることもあります。逆に日本人が入った後、ちゃんと見て、どれだけ買えるんだろうって試したら結構、買えたりもするし。だから、あっちで色んなこと考えながら買い付けしてますね。
大手感が出たというか、お客さんも安心してくれている気はします
--話は変わりますが、この店舗に移転されたのは2015年5月ですよね。それから、以前はやっていなかったカフェを始めたのは、何故ですか?
アンティークには元々興味なかったんですけど、アメリカに行くようになって、アンティークを見て、興味を持ってちょこちょこやり始めて、移転して坪が大きくなって、アンティークコーナーを設けるようになったんです。
でも、洋服屋がやっているアンティークだから馬鹿にされるじゃないですけど、とりあえずやっているみたいな状況なのかなと思って、アンティーク屋を出したいなと思ってたんです。
--カフェではなく、アンティーク屋を考えていたんですか?
そうです。でも、そう考えているときに、コンサルみたいなのをやっているおっちゃんが来て、「カフェをやりなさい」、「こんだけの雰囲気を作れるならば、カフェをやって絶対成功する」って言われて、その気になったっていうのも多かれ少なかれあると思います。やってみたいなと、そのとき感じ出しちゃって。
あと、この辺にカフェがない。裏カシって言って騒がれていた時代から、カフェがないっていうのは、ずっとネックで、柏の駅前っていうのはデートが出来ないって言われているので有名だっていうのは聞いていたんですよね。
--ニーズは強いと考えたんですね。
そうですね。とにかく周りに求められている状態でカフェを開けて、失敗ないでしょみたいなノリもあって(笑)
--カフェの店内を拝見すると、雰囲気があってお洒落ですよね。

アンティークを内装に活かしています。今、座っている椅子や、このテーブルもアンティークの商品なんです。
--古着屋とは全く異なる異業種ですが、苦労は多いですか?
現在進行形で苦労しています(笑)
よくわからないですからね、やっぱり。仕入れも分からなければ、何もわからない中で、服のほうのスタッフも飲食の経験者が多いので、そういう子たちと話して何をどうしたらいいのかとか、原価率はどのくらいでやったほうがいいとか考えながらやっています。
--経営の仕方も違いますよね。
そうですね。服の場合は、来てくれた人に買ってもらうことがメインですけど、カフェの場合は、集客すること、来店してもらうことが目的だし、来店してくれた人が、また来てくれる。
でも一方で、客単価が低いけど、物販と違って全員が買ってくれる。やり方が全部違うので、そうですね、苦労してますね。
--カフェと古着屋を両立させることで得られる相乗効果も大きいですか?
間違いなくあると思います。具体的にどうかって言われると、ちょっとわからないですけど。
たぶん、大手感が出たというか安心感があるのかなというか。個人店の10坪、15坪の古着屋と見た目のレベルが違うと思うので、お客さんも安心してくれている気はします、なんとなく。なんか前より売りやすくなった気はします。
--場合によっては、そういったお客さんが物販に繋がっていくこともありますか?
それを繋げるのを考えているんですけど、なかなか…。すごく難しいです。
カフェは、50代の方や近所のママさん会みたいなお客さんも来てくれるので客層が全く違うんですよね。服のほうからカフェのお客さんにはなってくれるんですけど、カフェのお客さんに洋服を見てもらうのが、すごく難しくて。それを試行錯誤してたけど、今はちょっと諦めて休んでる感じです(笑)
三輪 理さん(Gleeful)インタビュー
Comments