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お客さん一人ひとりを大切に。信頼の20年。(1) 高松 基広さん /Syun


ご自分でなんでもやりたがりだという高松さん。開業20年になるSyunは、ソフト開発・ハード・保守まで全てをこなしている。謙虚で優しい人柄ながらも、とてもアクティブな高松さんにお話を伺った。

――ではまず、Syun を起業したきっかけについて教えてください。

小学生のころから、何かを作ることは好きでしたね。「これを作ってみよう」と思うと、自転車で我孫子から秋葉原まで行って10円、20円のパーツを買って帰ってくるなんてことをしてました。

勉強は大嫌いで、大学はずっとバンド三昧。(笑)ただ大学四年生の時に研究室に入って「好きなことだけやってよし」と言われて初めて「勉強ってこんなに面白いんだ」と思ったんです。でも気づいた時には大学院進学には手遅れで、就職が決まった後でした。

就職活動については、かなりデタラメでした。バブル絶頂期だったので希望をすればどこでも行けるような状況で「近くだらかいっか」と我孫子にある電機メーカーに就職しました。この頃はまだ自分が起業をするとは夢にも思っていませんでした。

――職場の環境はどうだったんですか。

入ってみたら月に残業が100時間を切ることはほんど無くって、200時間超えることもありました。200時間超えるっていうのはお家に帰れないんです。事業所の中には、仮眠室からシャワー室、コンビニ、食堂、病院までなんでもあったので、ブロイラーのようにそこでずっと生活することができるんです。

そんな生活を何年かやったある日「これはもうだめだ、こんなことしてちゃいけない」と思ったんです。30才の時に「もし、このタバコをやめられたら会社も辞めよう」と試してみたらアッサリタバコをやめられたので、会社も辞めてしまいました(笑)。

――会社を辞めた後はどうしたんですか。

普通の人は次の仕事決めてから会社を辞めると思うんですけど、僕の場合は全く決めていませんでした。辞めた後は、「雪山で頭を冷やしてくる」と言ってスキースクールで子供たちにスキーを教えてました。

しかし、雪が解けると当然、無職。

一緒にスクールで教えてた連中は、夏は南半球のニュージーランドに行って、ガイドをやりながらスキーを教えていました。僕も行きたいと思ったのですが、ワーキングホリデーの年齢制限で行くことができませんでした。

結局、雪が溶けてみれば、僕に出来る事はプログラム書く事しか無く、我孫子の実家の二階をオフィスに改造して開発の仕事を始めました。初めは食べていけなかったので、開発をやりながら、パソコン教室をやってました。

――起業する前はSEをやってらしたんですか。

ずっと開発ですね。大きな会社だったので、100人ぐらいで1つのシステム開発をしていました。

お客さんと接することも無かったので、営業のノウハウが全くありませんでした。

――では営業はどのようにしていたんですか。

起業したのは1995年で、ちょうどインターネットが普及し始める頃でした。

電機メーカーにいたおかげで「インターネットが普及するようになると、朝会社に来ると誰もがまずメールを開く」という事を知っていました。

その時に仕事のメールだけじゃなくて、その日のドラマのあらすじ・天気予報・ニュース・占い等を、その人の生年月日や住んでるとこに合わせて配信したらどうだろうってことを考えてたんです。

このアイディア(後に会員10万人のサービスに発展)を実現するために、データを提供してくれる会社を探し歩きました。この時出会った人のつてから開発の仕事をいただけるようになり、気づけば20年来ちゃったんです。

僕、未だに営業はしてないです。営業苦手なんで。(笑) 

だけど、これまでにお付き合いさせて頂いた会社さんで、切れた会社さんほとんどないんです。スタッフに恵まれ、お客さんに恵まれたおかげで、なんとかここまで続いている感じです。

――Syunとして独立して大変だったことはなんですか。

うちは小さな会社なので、普通の開発をしてたらほかの会社さんに勝てないので、今でも毎日が大変です。

普通の会社さんってシステム開発して納めた後にトラブルが起こったりすると、一次受けの別部隊や別会社があって、そこが問い合わせ窓口みたいになってるんです。そうすることにより開発部隊は次の仕事に行けるし、土日も枕を高くして寝れるんです。

だけど、うちはあえてそれをやらずに直接技術者が電話を受けます。24時間365日。結果、お客さんは問題が発生した時にすぐに対応してもらえるんですね。

それは当然うちのスタッフに無理を強いて、僕も無理をしてるんで、毎日が大変なんです。だけど、何かあった時にすぐに24時間365日誰かが必ず対応して、それも作った技術者がガチで対応してくれるので問題解決がめちゃくちゃ早いんですね。

――それはほんとにまれなことなんですか。業界では。

僕がなんでもやりたがり屋なんです(笑) 一切外注に出さないで、ハードもつくるし、ソフトも作るし、データセンターの工事も、床の配線とかもするし、全部、自社で作って納めます。

結果、何かあった時の対応が早いので「次もまたSyunに頼んだほうが楽じゃないか」って思っていただけてるんだと思います。

あと、多くの会社では5年とか一定の期間を区切ってアフターサービスをしているのが普通なんですが、うちではその期間を越えて面倒みちゃったりすることがあります。お客さんと話す中で、やっぱり頑張っちゃうんですね。

でもそれは、そういった会社だったらまたSyunにお願いしようってなるんで、次の開発につながるステップでもあるんです。僕は営業ができないので、長期間頑張って保守してそれで信用を勝ち得るっていうのが、うちのやり方ですね。

お客さん一人ひとりを大切に。信頼の20年。 高松 基広さん /Syun

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