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畑を支えるみなさんに、こだわり野菜をお届けする。(3) 今村 直美さん・細渕 有里さん /わが家のやおやさん 風の色


出荷作業を手伝いに来てくれた、「風の色」の畑にさまざまな形で関わる方たちと。

消費者から学び、消費者とともに畑を支えていく

--柏という街について、どのような印象を持たれてますか?

細:柏の葉のマルシェコロール、それから柏神社のての市とか、結構イベントに参加させていただいてるので、親しみがあるというか。

今:ての市は市民が主導でやっていて、柏で一般の人たちの感覚に学ぶっていうか、柏の人たちがどういうふうに野菜を見てるのかとか、どういうふうにかかわりたいのかっていうのを一番感じれるのは、やっぱりての市なんですよね。

あと、ての市でシェフの方たちと知り合ったり、ベーグルのぱんごはんさんとか、シフォンケーキのポムスールさんとか、起業した同世代の女性の方たちと、ての市で売るコラボ商品を作ったりしたのもいい経験になっています。

--やっぱり、お客さんとしゃべる中で得ていくものっていうのはありますか?

今:それは大きいですね。他の農家さんも来るので、どういう野菜をどういうふうに売ってるのかっていうのが勉強になるし、農家じゃない人の視点で、じゃあどこがこの人たちの強みになるのかっていうのを、お客さんは違う目で見てくれるじゃないですか。それって、なかなか気づけないことなんですよね。自分たちでは。

お客さんは主婦の方が多くて、野菜を使う人なんですね。だから、質問も直球で、「これどうやって使うの?」とか「どういう味なの?」「おいしいの?」とか。だからそこで、農家本来の資質が問われるっていうか、そこが勝負どころですね。

それから、柏ステーションモールのおいしいプレゼント(注:1000円以上購入したお客さんに、先着で柏産の野菜を農家の手渡しでプレゼントする、毎月第一土曜日に開催されるイベント)に何回か出させていただいたのがすごく勉強になりました。

そこには500袋のプレゼントを用意しなければいけないんですが、同じ野菜で500袋のものを作るのってすごく大変なんですよ。技術的な問題があるのに加えて、そこに出すとやっぱり高島屋(注:柏ステーションモールは高島屋の系列)の目が入るんですよね。

高島屋ブランドっていうのを私たちも欲しいって思ったし、ちょっとしたクオリティの高いものに慣れている人たちが自分たちの野菜をどう見るのかっていうことが分かって、そういうのから勉強していきましたね。

高島屋が望むことっていうのは、例えばジャガイモを出しますって言っても普通のジャガイモじゃダメなんですよ。どうジャガイモを見せるのかっていうのを考えて、私たちは3種類のジャガイモで、色で遊ぶっていうか、目比べをしたんです。

そういうのって、普通に農家さんとしゃべってると、作りやすさとか扱いやすさがまず1番っていうふうになってくるので、全然視点が違うんですよね。

--消費者とのつながりってことでは、野菜市に出るっていうこと以外にも、年間契約した方たちとのつながりには具体的にどんなことをなさっているんですか?

細:そうですね。今年だと、大豆を作って、お味噌を作ろうっていう会を開いたり、ちょこちょこ畑に来てもらって作業をしたりとかですね。

でも、私たち農家なのに基本土日が休みなので、なかなかタイミングが合わなかったりもするんですよ。

だから、畑に来てもらうだけじゃなくて、ちょうど今お手紙を書いているので、そこで私たちが考えていることや畑で起こったことを伝えています。

そういうのをもうちょっと、増やしていった方がいいのかなって思いますね。

--お手紙を書かれたり、あと実際に野菜を届けたりっていう中で、これだけは大事にしていきたいなっていうのは、信頼関係を築いていくうえで何か意識されてますか?

細:誠意を持って(笑)

今:ほんとそうですよね。なんか気負わないようにはしてるかなあ。やってあげてるとか、そういうのってイヤじゃないですか。自分たちがやりたいからやるんだし。

--本当にご近所さん同士の対等な関係ですね。

今:そうですね。生産者と消費者っていう立場はあるかもしれないけど、でも私たちの中では、野菜はみんなの代わりに私たちが作って、その畑のフィールド自体はみなさんに支えてもらってるんだよっていうコンセプトを、徹底してお伝えしています。

--有機農家さん同士のつながりとかって、あったりするんですか?

今:我孫子駅のそばに、アビーズファームっていう、有機的な栽培をしている新規就農者たちでグループを作って、野菜のほかに加工品だったりとかを持ち寄って、それぞれがお店で直接販売するっていうお店を作ったんですね。

それを立ち上げた時に、私たちが結構早い段階での新規就農者だったので、声をかけやすい立場にいたので、有機的な栽培にこだわっている新規就農の人たちに、声をかけたんですよ。

販売が一番大変なのも自分たちは身をもって知っていたので、それだったらスクラム組んで、やった方が、最初のスタートとしてもいいんじゃない?っていう感じですね。

--じゃあネットワークの立役者っていうか、パイオニアなんですね。

今:いやいやいや。パイオニアになれればいいんですけどね(笑)

地域の人に恩返しを

--今後の目標とか、新しく取り組みたいと思っていることってありますか?

今:食と農と、地域をつなげるっていうのを、どうやったらできるのかなって。そういうのをもっと勉強してみたいなって思ってます。なんかとてもいい関係が今できているので、それをもう少し広げられるようにするためにはどうしたらいいのかなと。

細:私は、一つはもうちょっと収入というか売り上げを、アップさせるということですね。

あともう一つは、農作業を手伝いに来てもらったりとか、いろいろ紹介していただいたりとか、あとイベントに参加させてもらったりとか、結構今まで地域の人に助けられて来たっていうのをすごく感じるので、今度はやっぱり助けてもらった分、農家としてというかこういう立場として、何か恩返しできればいいなと。

でも、それが何なのかがまだいまいち分かってないかなっていうのがありますね。

--じゃあ、最後になるんですけど、これから起業を考えている人に向けて、メッセージがあれば、お願いします。

細:なんだろうね。あの、勢いですかね(笑)勢いを大事にしていくといいかな(笑) 乗ってる時にポンと始めちゃった方がいいですよ。今じゃ私できない。

今:私もできない。知らないっていうのも武器ですよね(笑)

わが家のやおやさん 風の色

E-mail kazenoiro831@yahoo.co.jp

今村 直美さん・細渕 有里さん /わが家のやおやさん 風の色

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