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人から人へとバトンをつなぐ。 森田 晋介さん /Marche' BATON (1)


2013年に開店し、つい先日二周年を迎えた「Marche' BATON」。

多くの人を惹きつけて止まない人気店のオーナー、森田晋介さんにお話を伺いました。

「色んな方の縁がここで交わるというか、そういう場にしていきたいなって思っています。」

―見た目も含めて大変いい雰囲気のお店ですが、お店のコンセプトはどういったものでしょうか。

開店当初と今とでは多少変わってきたんですけど、お店を作った当初に関しては「いろんな食材が集まる市場の片隅にある食堂」みたいなイメージで。本当においしいものを手軽に楽しめて、おいしいこだわりのお酒を格好つけずに、という感じでやりたかったんですね。

内装も凝っているように見えるのかもしれないんですけど、実は壁もコンクリートにペンキ塗っただけですし、ここの黒板も自分たちで黒板塗料買ってきて、こうコロコロやりながら。逆にこう、きれいにできなかった分まあ何かそれっぽく見えたかなって(笑)

―今は「スペアリブバル」をキーワードになさっているようですが、それはなぜでしょうか。

最初のコンセプトでは思っていたほど売り上げが伸びなかったんです。あとバトンという名前が生産者さんとお客様の橋渡し役、つなぎ役というイメージなんですけども、それも思うように出来ていなかった。

たとえばお魚を仕入れる時、どこどこ漁港の誰々さんのお魚として仕入れるんですけども、最初は鮮度抜群でもそれが売れないと最善の状態で出せないんですよね。というのは果していいものか、と思って魚より日持ちする肉にターゲットを絞って、肉バルみたいな感じでやっていこうと。

あとは、みなさんご飯食べに行こうってなった時に、今日は魚が食べたいなあ、とかお肉が食べたいなあとか大きいカテゴリーにひっかかると思うんですよね、まず。

で、その下でお肉食べたいなじゃあ焼肉にしようかな、って分かれていくと思うんですけど、開店当初のコンセプトだとなかなかこういった紐付ができていませんでした。だから肉食べたいなっていう人向けの店に、もう振り切っちゃう、というのがありましたね。

…まあ肉にしたのはもう一個あってですね、街をこう…見たときに、ほかの居酒屋さんとかが全然入ってない時でもけっこう柏って焼肉屋さんには人が入ってて、「あー肉好きなのかな」って(笑)

―お店のコンセプトが変わっても「バトン」の精神は忘れていないのですね。

そうですね。お野菜とかは地元農家の小川さんの野菜とかを使っていますし。ただそれをこうギュッと絞り込んだっていうことですかね。何でもかんでもつながりつながりって言っていたんですけれども、本当にいい状態で出せるもの以外は、やっぱりこう、切るべきだというところで。

「仲良くなるのは大事なんですけど、なりすぎない。」

―そうしたテーマのお店として、立ち寄ってほしいお客様の年代は。

大体30代から40代で、ほんとに絞っちゃうと40代くらい。ある程度チェーン系の居酒屋さんとか、そういうところは行き倒したかなって人が、次になにか面白い酒場を求めるときに来てほしいなっていうイメージですね。実際にいらっしゃる方もその位の年代が多いです。

―お客様はやはり美味しい料理を求めて?

いや、真っ二つに分かれますね。そういう方のほかに、料理をほとんど食べずにお酒とピクルスだけという人がふらっとカウンターに来たりとか。そういう方に共通することは、従業員との会話を楽しんでいるってところですね。

だから、「バトン」というキーワードの意味合いが少しずつ拡大していて、いろんな繋がりがすごく増えてきています。たとえばミュージシャンや歌手の人とのつながりができて店内でライブとかをやってもらったりとか。

他にも、11月に栃木県の足利にあるCOCO FARM&WINERYで一年に一回ある収穫祭に、お客さんとうちの従業員と合わせて20人くらいで遠足に行く予定があったりとかします。

食材に関わらず色んな方の縁がここで交わるというか、そういう場にしていきたいなって思っています。

―お客さんとの関わりで、大切にしてらっしゃることは。

仲良くなるのは大事なんですけど、なりすぎない。僕らとどんなに親しいお客さんが目の前にいても、カウンターから離れたテーブルには一見さんのお客さんもいらっしゃるじゃないですか。

そういう人たちにとっても居心地のいい空間を提供しなければいけないんですけど、目の前のお客様と親しく話している間にテーブルのお客様がドリンクを頼みたがっているのを見落とすとか、やっぱりあるんですよね。

なので、あくまでも店員さんとお客様という線を守っていかないといけないかなって。

逆に頑張りすぎない経営もやってみようか?ってことで、早ければ11月の頭から深夜営業やろうかなと思っています。そこはもうお店の名前も書き換えちゃって、ぬるーく。店員さんとお客さんじゃなくて、どっかのオヤジとお客さん、みたいな(笑)

僕にとっても息抜きというか、そういう時間を作るのも面白いのかなと思って、そういうのをちょっと考えてます。

人から人へとバトンをつなぐ。 森田晋介さん/Marche' BATON

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